2008年11月4日。当地において行われた合衆国大統領選挙(大統領選挙人選出選挙)の結果、米国憲政史上初のアフリカ系大統領が事実上誕生した。
いうまでもなくその人の名は、バラク・フセイン・オバマ、である。
この当選は、彼がこれまで歩んできたその輝かしい経歴に、新たな、そして最も偉大なキャリア・アップをもたらすだけに留まらず、米国内に暮らす全てのマイノリティにとっても、まさに最高の栄誉を勝ち取った瞬間でもあった。
しかし、である。現在、米国を取り巻く世界情勢は、極めて深刻な状態にある。無論それは、米国自身が発信源となった「100年に一度の津波」(グリーンスパン前FRB議長談)と称されるほどの、世界的な金融危機の故である。そういう意味では、彼はまさに最悪のタイミングで大統領に当選した、といっても過言ではないだろう。勿論それは、彼が今後発揮するであろう国家元首としての資質云々によるものではない。あくまでも環境の問題である。
今後克服せねばならないその課題は、過去に、ホワイトハウスの新たな住人となった全ての最高責任者が負ったことのないほど、重大且つ困難なものである可能性が高い。
そういう意味では、先に挙げた「100年に一度」の災難どころではない。もしかすると、かのジョージ・ワシントンが大英帝国から勝ち取らなければならなかった、独立革命(独立戦争)に匹敵するほどの災厄を、オバマ新大統領は克服せねばならない事態に遭遇するかもしれないのだ。
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